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HEALTHCARE : 健康

DATE : 2018.10.22

おっぱいはそのまま痩せたい人に、ベストなダイエット法

「ダイエットして痩せたのはよかったけど、おっぱいまでサイズダウンしちゃった…」「おなかや太ももは痩せないで、おっぱいだけ痩せてしまった!」など、悲しい経験はありませんか? それはダイエット法が合っていなかったのかもしれません。
おっぱいのことを考えたダイエットを行えば、“おっぱいの大きさをキープしながら美しく痩せる”ことは可能です。

監修:医療法人優美会理事長、吉井クリニック院長 吉井 友季子先生

ダイエットでおっぱいから痩せてしまうのは、なぜ?

ダイエットで落としたいのは、二の腕やウェスト、太ももなどの“ぜい肉”です。なのに、なぜダイエットすると、痩せてほしくない胸から痩せてしまうのでしょうか。

女性のおっぱいは乳腺と脂肪でできていますが、そのうち約90%は脂肪です。おっぱいがフワフワと柔らかく、弾力があるのは、ほとんどが脂肪だからなのです。
とくにおっぱいの脂肪は、心臓に近く温度が高いため、下半身などの脂肪に比べて燃焼しやすい状態にあります。また、太ももやお腹の脂肪はセルライト化(セルライト=繊維状の脂肪が絡み合ったもの。老廃物を貯め込み、血液やリンパの流れを悪くさせる厄介者で、運動をしても燃焼しにくい)して落ちにくいのに対して、おっぱいはセルライト化しないため、ダイエットの影響が一番先に出てしまいます。

また、食事制限によるダイエットでは、栄養不足やバランスの偏りが起こりやすく、細胞の活力が低下しがちです。「食べたいけど食べられない」というストレスから、ホルモンバランスを崩すこともあります。こうしたことから、乳腺がしぼんだり、脂肪が作られにくくなったりしてしまうのです。

おっぱいの大きさをキープしながらダイエットするための3つのアプローチ

では、どうすればおっぱいをしぼませずにダイエットができるかというと、3つのアプローチがあります。
1つは、食事です。バストアップ効果のある栄養素を摂ることが大事です。2つめは、運動です。おっぱいを支える土台である大胸筋を鍛えることで、カロリーは消費しつつバストアップを図ります。3つめは、マッサージです。リンパを流してむくみやコリを取り、おっぱいの細胞にたっぷり栄養を送り込みます。
さっそく「食事編」「運動編」「マッサージ編」に分けて、おすすめのダイエット法を見ていきましょう。

「食事編」

大原則は、「むやみな食事制限をしない」こと。必要以上に多く食べるのはもちろんダメですが、1日に必要なカロリーや栄養素はしっかり摂取することが、健康的に痩せる秘訣です。
また、食事のタイミングや1回の食事量も大切。寝る前に食べると脂肪を蓄積しやすくなります。それに、バストアップに不可欠な成長ホルモンは就寝中に分泌されます。食べ物の消費にエネルギーを使ってしまっては、肝心の成長ホルモンが出てにくくなってしまうので、朝はしっかり食べて、夕食は軽めにとることが望ましいです。就寝の4時間前には食事を終わらせましょう。

バストアップが期待できる食べ物や栄養素には、次のようなものがあります。

  • 大豆…大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンに近い働きをします。豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品は低脂肪、高タンパクなのも魅力。
  • ビタミンE…女性ホルモンの活性化や血行促進に効果があります。ナッツ類、カボチャ、アボカドなどに多く含まれます。
  • ビタミンB6…ホルモンバランスを整える効果があります。カツオ、秋刀魚、マグロなどの魚類やバナナ、レバーに多く含まれます。
  • ホップ…ビールの原料であるホップには、フィストロゲンという成分が含まれています。これが女性ホルモンに似た効果を持つといわれています。

ダイエット中は、食べ物の脂肪を目の敵にする人がいますが、すべての油がNGなわけではありません。オリーブオイルや亜麻仁油など、オメガ3やオメガ6は良質な脂質で、むしろ積極的に摂取したいもの。ちなみに、コレステロールは悪者のイメージがありますが、細胞膜の原料となったり、女性ホルモンの原料にもなります。大切なのは、過剰に脂質を摂りすぎないことと、良質な脂質を賢く選んで摂ることなのです。

「運動編」

運動して胸が揺れると、それだけで胸の脂肪は燃焼します。また、おっぱいの形を維持するクーパー靭帯が、激しい運動によって切れたり伸びたりして、元に戻らなくなることも。すると、おっぱいが垂れたり、脇にお肉が流れたりして、ボリュームダウンしてしまいます。
運動するときには、必ずスポーツブラなどを着用し、おっぱいをしっかりホールドして揺れを少なくしましょう。ノーブラはご法度!
おっぱいのことを考えるなら、ヨガやストレッチなどのゆったりした動きの運動がおすすめです。心身をリラックスさせることで、ホルモンバランスもよくなります。

おっぱいの土台となる大胸筋を鍛えることも有効です。
最も効果的なのは、腕立て伏せ。腕立て伏せはダイレクトに大胸筋を刺激するだけでなく、消費カロリーも高いのでピッタリです。腕立て伏せは全身運動なので、二の腕やお腹を引き締めたり、姿勢をよくする効果もあります。まずは1日10回から始めましょう。1度に10回もできないという人は、朝晩5回ずつでもかまいません。

「マッサージ編」

マッサージ用のオイル、ジェル、クリームなどを使って、おっぱいのリンパマッサージをおこないます。鎖骨や脇には大きなリンパ節があります。ここの詰まりを取れば、おっぱいの細胞に栄養が行き届きます。

  • 右の手のひらを左のおっぱい上部に置き、鎖骨に向かってさすり上げる。(右胸も同様に)
  • 右手を左脇まで伸ばし、背中や脇の肉をおっぱいに持ってくるイメージでマッサージする。(右胸も同様に)

バストアップのマッサージ法を詳しく紹介しているページもあるので、参考にしてみてください。また、マッサージのついでに、乳がんのセルフチェックを行うこともオススメです。乳がんの発見のきっかけで、最も多いのがセルフチェックです。マッサージを習慣化すれば、おっぱいの小さな異常にも気付きやすくなりますよ!

リバウンドをくり返すとおっぱいが痩せてしまう!?太らない生活習慣を

ダイエット後に心配なのが、リバウンドです。痩せて太って、痩せて太って…をくり返していると、基礎代謝が低下して脂肪がつきやすい体になります。また、自律神経も乱れやすくなるので、ホルモンバランスが崩れがちです。短期間で体重を落とすダイエットや食べないダイエットはストレスが溜まり、気持ちが途切れると反動で大食いをしてしまいやすいので、要注意!

ダイエットは期間限定でするものではなく、一生をかけて続けて行く“健康習慣づくり”と考えましょう。健康的な生活習慣が身についている人は、おのずと太りにくくなります。太りにくい体を作ってしまえば、ダイエットをする必要はなくなり、胸痩せする心配もありません。

健康的な生活習慣は、「バランスの良い食事」「適度な運動」「質のよい睡眠」そして「上手なストレス解消」が柱になります。
スポーツで汗を流して筋力をつけると、基礎代謝が上がり、平静にしているときでも筋肉がカロリーを消費してくれます。肉や魚などのタンパク質をしっかり摂ると、筋肉を増やすのに役立ちます。また、よく眠ることで、筋肉が修復されたり、新しく作られたりします。日頃から運動習慣のある人は、鬱になりにくいという報告もあります。そんなふうにすべてのことが繋がって、健康的な体、太りにくい体はできあがっていくのです。

健康的な体を作っていくことが、バストサイズを落とさずに美しく痩せる近道だということに気付いていただけたでしょうか?

PROFILE

【監修】吉井友季子先生YUKIKO YOSHII

医療法人優美会理事長、吉井クリニック院長
大阪市立大学医学部卒業。H11年大阪府吹田市江坂で吉井クリニックを開院。
内科、外科、婦人科疾患、健診や予防医療、美容医学に力を入れ成果をあげている。
著書多数。健康・美容に関して雑誌、新聞でコメントを求められることも多い。
https://www.yoshiiclinic.jp/

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